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По щучьему велению: русская народная сказка на японском10 дек 2008. Разместил: Vadim |
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かます命令により - По Щучьему велению...
Русская народная сказка на японском языке. むかしむかしあるところに、一人のおじいさんが住んでいました。おじいさんには三人の息子がいました。 上の二人は賢くて、三番目は、ばかのエメーリャと呼ばれていました。 上の二人は働きましたが、エメーリャは朝から晩までペチカの上に横になったまま、まわりのことにはまるで無関心でした。 ある日のこと、二人の兄はバザールへ行きました。その間、家では兄嫁たちがエメーリャを仕事の手伝いをさせようとたくらんでいました。 「エメーリャ、水をくみに行ってきておくれ。」 エメーリャはペチカの上から答えました。 「面倒くさいなあ…」 「エメーリャ、行っておいで。そうしないと兄さんたちが市場からおみやげ持って来てくれないわよ。」 「まあ、いいか。」 エメーリャは、ペチカから下りると靴をはき、服を着て、バケツと斧を持って川へ行きました。エメーリャは、川の氷を割って水をくみ、バケツを置くと、氷の割れ目を眺めていました。すると、川の中にかますがいるのが見えました。 エメーリャはうまくかますを捕まえると言いました。 「しめしめ! おいしい魚のスープが食べられるぞ!」 すると突然、かますが人の声で言いました。 「エメーリャ、私を逃がしてちょうだい。きっとあなたの役に立ちますから。」 エメーリャは笑いました。 「お前なんかが何の役に立つというんだ? だめだ、家に持って帰る。兄貴の嫁さんたちにスープを煮るように言ってやるんだ。おいしいスープが食べれるぞ。」 かますは、また頼みました。 「エメーリャ、エメーリャ、私を水に放してちょうだい。あなたの願い事を何でも叶えてあげるから。」 「まあ、いいだろう。ただし、だまさないという証拠を見せたら自由にしてやろう。」 すると、かますがたずねました。 「エメーリャ、エメーリャ、いま何が欲しいか言ってちょうだい。」 エメーリャは答えました。 「水が少しもこぼれないで、バケツがひとりでに家に戻ること。」 するとかますは言いました。 「いいですか、私がこれからいうことをよく憶えておいて。何か願い事をしたくなったら、こう言うのです。」 《かますの命令により、私の願いにより。》 エメーリャは言いました。 《かますの命令により、私の願いにより、バケツよ、自分たちで家にお帰り。》 そう言ったかと思うと、バケツはひとりでに山に登っていきました。 エメーリャはかますを川に戻すと、バケツを追いかけて行きました。 バケツが村の中をひとりでに進んでいるのですから、それを見た人たちはもうびっくりです。。 エメーリャはバケツの後からニヤニヤ笑いながら歩いていきました。 バケツは家に着くとひとりでに棚にのっかり、エメーリャはペチカの上に横になりました。 どのくらいたった頃でしょうか、兄嫁がエメーリャに言いました。 「エメーリャ、なんでゴロゴロしているの? 薪でも割ればいいのに。」 「面倒くさいなあ…」 「薪を割らないと、兄さんたちが市場から帰って来てもおみやげがないわよ。」 エメーリャはペチカから下りたくありません。その時かますのことを思い出し、小さい声で言いました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 斧よ、薪を割りに行け、 薪はひとりでに家に入って、ペチカに入れ。》 それからいくらかたった頃、また兄嫁たちが言いました。 「エメーリャ、家にはもう薪がないわ。森に行って木を切って来て。」 エメーリャはペチカの上から兄嫁たち言いました。 「自分たちで行けばいいじゃないか。」 「何ですって? 森に薪を取りに行くのが私たちの仕事だって言うの?」 「俺、行きたくないよ…」 「そう、だったらおみやげがもらえないわよ。」 そう言われると、どうしようもありません。エメーリャはペチカから下りると靴をはき、服を着て、縄と斧を取ると外に出て、そりに乗りました。 「姉さん、門を開けてくれ!」 兄嫁たちは言いました。 「何言ってるの、このおばかさん! 馬をつなぎもしないでそりに乗るなんて。」 「馬なんかいらないよ。」 兄嫁たちが門を開けると、エメーリャは小さい声で言いました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 そりよ、森に滑って行け。》 するとそりは勝手に滑り出し、門を抜けると、馬でも追いつけないほどの速さで滑っていきました。 森に行く途中、たくさんの人たちを踏みつけたり、押し倒したりして町を通り抜けていきました。人々は叫びました。 「あいつを取り押さえろ! あいつを捕まえろ!」 エメーリャはそんなことはお構いなしでそりを滑らせました。そして森に着くと言いました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 斧よ、できるだけ乾いた薪を切って、 薪は自分たちでそりに乗っかって ひもで縛って束になれ。》 すると斧は勝手に木を切り、乾いた薪を割り、薪はひとりでにそりに乗っかり、ひもで縛られました。 そのあと、エメーリャは斧に、こん棒を作るように命じました。そしてそりに乗るといいました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 そりよ、家にお帰り。》 それは働き出しました。 しばらくすると、同じ町に近づいてきました。 そこではさっきエメーリャに踏みつけられた人たちが、エメーリャが戻って来るのを待ち構えていました。 ------------------------------------------ 人々はエメーリャをそりから引きずりおろすと、殴りだしました。 エメーリャはまずいことになったと思うと、こっそりつぶやきました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 おい、こん棒、こいつらを殴ってやれ。》 すると、こん棒がそりから飛び出し、勢いよく殴りはじめました。 人々は驚いて逃げていき、エメーリャは家に帰り、またペチカに上がりました。 それからどれくらいたった頃でしょうか、王様がエメーリャのいたずらを耳にして、エメーリャを宮殿に連れて来るために将校をつかわしました。将校は村に着き、エメーリャの家に入るとききました。 「お前が、ばかのエメーリャか?」 エメーリャはペチカの上から答えました。 「俺に何の用だ?」 「早く用意しろ、お前を王様のところにつれて行く。」 「俺、行きたくないよ…」 将校は腹を立て、エメーリャの頬を殴りました。 エメーリャはこっそりと言いました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 こん棒よ、こいつを殴ってやれ…》 こん棒は飛び出して来ると、勢いよく将校を殴りました。将校はやっとのことで逃げていきました。 王様は、将校がエメーリャに負かされたのを知ると、驚いて自分のいちばん偉い家来をつかわしました。 「宮殿にばかのエメーリャを連れて来い、あいつの首をはねてやる。」 家来は干しぶどう、干しすもも、糖蜜菓子をたっぷり買うと、村に来てエメーリャの家に入り、兄嫁たちにエメーリャの好物をきき始めました。 「うちのエメーリャは、やさしくして上等の上着でもあげると言えば、何でもやってくれますよ。」 一番の家来はエメーリャに干しぶどう、干しすもも、糖蜜菓子をあげると言いました。 「エメーリャ、エメーリャ、お前はどうしてペチカに横になっているんだい? 王様のところへ行こうじゃないか。1 「ここは暖かくて、居心地がいいんだよ。」 「エメーリャ、エメーリャ、王様のところではおいしいものをたっぷり飲んで食べられるよ、どうかいっしょに行っておくれ。」 「面倒くさいよ…」 「エメーリャ、エメーリャ、王様がお前に上等な上着と帽子やブーツをくださるよ。」 エメーリャは、しばらく考えました。 「まあ、いいだろう。お前が先に行け。俺はお前の後から行くから。」 王様の家来が去ったあと、エメーリャはペチカに横になっていましたが、しばらくすると言いました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 おい、ペチカ、王様のところへ飛んでいけ…》 すると、家の中がピシピシとひび割れるような音がし、屋根はぐらぐら揺れて壁がはずれ、ペチカはひとりでに外に出ていって、王様の宮殿へ向かって道を進んで行きました。 ふと窓の外を見た王様はびっくりしました。 「不思議なこともあるものだ!」 ------------------------------------------ いちばん偉い家来は言いました。 「あれはエメーリャがペチカに乗って、王様のところへ向かっているのです。」 王様は宮殿の入り口まで出てきました。 「エメーリャ、どういう事か知らんが、お前についての苦情が山ほど来ておる。 お前はたくさんの人々を下敷きにしたそうだな。」 「それは、あの人たちが勝手にそりに身を投げ出したのが悪いんです。」 ちょうどその時、窓からマリヤ王女がエメーリャのことを見ていました。 エメーリャは王女を見ると、小さい声で言いました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 王女様が俺のことを好きになるように…》 そして、そのあとにつけ加えました。 《ペチ力よ、家に戻れ…》 すると、ペチ力はくるりと向きを変え、家に戻っていき、家に入ると元の場所に納まりました。 エメーリャは、また同じように横になってごろごろしています。 その頃、王様の宮殿では大騒ぎでした。 マリヤ王女がエメーリャを恋しがり、エメーリャなしでは生きていけないなどと言って、王様にエメーリャに嫁がしてくれるように頼んでいたのです。王様はすっかり困ってしまいました。嘆き悲しんで、またいちばん偉い家来を呼びました。 「わしのところヘエメーリャを連れて来るんだ。生きたままでも死んでいてもかまわん。さもなければお前の首をはねるぞ。」 いちばん偉い家来は、甘いワインとありとあらゆるごちそうを買い、村を訪れてエメーリャの家に入り、エメーリャにごちそうをふるまいました。 エメーリャはたっぷり飲んで、たらふく食べて酔いがまわると眠ってしまいました。 家来はエメーリャを馬車に乗せて王様のもとへ連れて行きました。 王様はさっそく鉄のたががはまった大きな樽を転がして来るように命じ、その中にエメーリャとマリヤ王女を入れると蓋をして、水が入らないようにタールを塗って海に投げてしまいました。 いったいどのくらいたった頃でしょうか、エメーリャは目を覚ましました。そこは真っ暗で、とても狭いところでした。 「俺はいったいどこにいるんだ?」「何だか心細くて気持ち悪いわ、エメーリャ! 私たちは樽に閉じ込められて、蓋をしっかりタールで塗り込めて海に捨てられてしまったのよ。」 「お前は、いったい誰だ?」 「私は、王女マリヤよ。」 エメーリャは言いました。 《かますの命令により、 私の願いにより、 荒々しい風よ、 樽を乾いた岸に、 黄色い砂の岸に打ち上げておくれ…》 激しい風が起こり、海が荒れ始め、波が樽を乾いた黄色い砂の岸に打ち揚げました。 エメーリャとマリヤ王女は樽から出ました。 「エメーリャ、私たちこれからどこに住むの? 何でもいいから小屋を建ててよ。」 「面倒くさいなあ…」 王女はしつこくせがみ始め、エメーリャは言いました。 ------------------------------------------ 《かますの命令により、 私の願いにより、 黄金の屋根の石造りの宮殿を建てろ!》 エメーリャがそう言ったとたん、黄金の屋根を持つ石造りの宮殿が現われましだ。 そのまわりには緑いっぱいの庭に花が咲き、鳥がさえずっていました。 マリヤ王女とエメーリャは宮殿に入り、窓辺に腰を降ろしました。 「エメーリャ、こんどはお前を美しい若者にしてはどうかしら?」 こんどはエメーリャはあまり悩みませんでした。 《かますの命令により、 私の願いにより、 俺を雄々しき若者に、 絵に描いたように美しい若者にしておくれ。》 たちまちエメーリャは、おとぎぱなしにも書けないほどの美しい若者になりました。 ちょうどその時、王様は狩りに出かけ、これまで何もなかった場所に宮殿が立っているのを見ました。 「これはまた、どこの無作法者がわしの土地にわしの許しもなしに宮殿を建てたのだろう?」 さっそく、その宮殿に誰が住んでいるのかを、家来に探りに行かせました。 王様の使いの者たちは、宮殿の窓の下に立つとききました。すると、エメーリャは答えました。 「王様に私のところに来るように言ってください。私から話をするから。」 王様はやって来ました。エメーリャは王様を出迎えて宮殿に招き入れ、テーブルにつかせました。宴会が始まり、王様は飲んだり食べたりしていますが、特に驚いた様子もありません。 「若者よ、お前はいったい何者だ?」 「王様、ばかのエメーリャをおぼえていますか? あなたのところにペチカに乗ってやって来て、あなたの娘といっしょに樽に入れられて海に捨てられたのです。僕は、あのエメーリャですよ。あなたの国を焼き払って、めちゃめちゃにしようと思えばできるんですよ。」 王様はとてもびっくりして、エメーリャに許しを請い始めました。 「エメーリャ、わしの娘婿になっておくれ、そして国を治めておくれ。そのかわりどうかわしを殺さんでくれ。」 さっそく国中で祝宴が開かれました。エメーリャはマリヤ王女と結婚し、国を治めることになりました。 これでおはなしはおしまい。最後まで聞いた子は、お利口さん。 Вернуться назад |